【エチオピア】インジェラの魅力を頑張って感じてみる
インジェラという食べ物をご存じですか。日本人から「見た目は雑巾、味はゲロ」と非常に無礼な陰口を叩かれているエチオピアの主食。食べてみたよ。
ウィズインジェラ
ミートウィズインジェラ。フィッシュウィズインジェラ。エチオピアを通るならインジェラは避けられない。おっさんがインジェラを囲んでぱくぱく、カップルがインジェラを囲んでイチャイチャ。ここまで国民に愛されている食べ物に魅力がないはずがない。エチオピアに到着早々、レストランで頼んだ。
インジェラウィズミート。ふわふわの生地のインジェラに包まれて、とてもおいしそうだ。開くと、とてもおいしそう。インドのカレーみたいに、インジェラをスプーンや箸に見立てて、具を包んで食べる。
味の方は
ぱくりと一口。酸っぱい。ふわふわのパンのような見た目なので、酸味とのギャップに驚く。さわやかというよりも後に残る感じ。はっきり言って不味いと感じる。ぶつぶつもグロテスクだ。
愛されて数百年
発酵させすぎて酸味が強いインジェラは現地人の誰もが大好き。19世紀末に一般的に食されるようになり、紀元前から存在したという歴史ある食べ物だ。でも外国人はたいてい口に合わないらしい。パンを頼んでも、現地人は「インジェラがおすすめよ」とパンを頼むことをどうしても理解できないようだった。
苦痛に感じつつ食べながら周りを見渡すと、たいていの人はパーティみたいに一つの大きなインジェラを囲んで、食べている。囲んでいる人は量を融通しあったりしてそれがコミュニケーションにもなっているのだろう。バスの運転手は自分のインジェラを食べろ食べろと分けてくれた。エチオピア人はインジェラをとても愛しているなあ。
なかなかおいしいと感じれず
その光景を目にすると、「見た目は雑巾、味はゲロ」などと言いながら面白半分に食べてみた、不味かった、という人に少しだけ腹立たしい気持ちにもなる。「見た目は悪いけど、味はいい」とかならいいけど、両方ともただの悪口やん。センスなし。
だから「慣れればおいしい」と言いたくてなるべくインジェラを食べるようにした。けれど、いくら食べても酸味が気になる。なかなか完食できない。一口ごとちょっと勇気を出して食べなければならない。
現地の人が食べていて、信じられない味つけの時はたまにある。東南アジアのパクチーの魅力はいまだ不明だし。外国人にとったら納豆なんかも超まずそうな食べ物なのかもしれない。
食べ物は生きる上でも、嗜好品としてもとっても重要だ。それが人によって、はたまた文化によって、まずく感じて食べることすらできないものもある。人間のいろんな感覚のなかでもしかしたら、味覚で文化差、個人差が一番大きいかもしれない。
食べ物っておもしろいなあ。
エチオピアは生肉を食べる文化もある。隣のおっさんに分けてもらったら、おいしかった。変な寄生虫がついていませんように。
エチオピアはコーヒーの産地。どこでも安くおいしいコーヒーが飲めた。