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元新聞記者の「世界道中、旅の途中」

元 新聞記者 世界一周旅記録

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【チェルノブイリツアー】前編・30㌔圏内から4号炉へ

旅の記録 読み物、保存版 ウクライナ

 

 旧ソ連ウクライナチェルノブイリ原発事故の現場を巡るツアーに参加してきた。2発ぶち込まれ、原発を一基ぶち壊した日本人として、ぜひ参加しなければ。ツアーの様子を記します。

 

 チェルノブイリ原発事故の原因、被害ついて、チェルノブイリ博物館、ツアー申込みはこちらで。

 

 出発

 午前8時にウクライナキエフの独立記念広場に集合し、20人ほどが乗れるミニバスに乗り込んだ。この日、ツアー会社は3台のミニバスを出していて、職員がそれぞれのバスに振り分けていた。ドイツ人に、ノルウェー人に、アメリカ人。日本人も週2、3人が参加する人気のツアーだ。事前に申し込んでいたガイガーカウンターを借りる。一台20万円なので「絶対壊すなよ」と職員から注意を受ける。晴天。

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 30㌔圏内へ

 3台連なって出発すると、さっそくガイガーカウンターの数値を調べた。一時間当たり0・13マイクロシーベルトシーベルト=1000ミリシーベル=百万マイクロシーベルトとなる。短期間で100ミリシーベルト放射線量を越えるとと、がんリスクが高まるとされている。0・3マイクロシーベルトを越えると、警報がなる。

 

 車内で事故当時の様子のドキュメンタリービデオが流れる。キエフからチェルノブイリは130㌔離れている。ドイツ人がウエハースをひたすら食っている。ブラジル人カップルがいちゃついている。午前10時半に最初のチェックポイントに着く。30㌔圏内は、原則誰も住んでおらず、立ち入りが禁止されている。ツアー会社が事前に申し込み、職員がパスポートを調べる。ほかのツアー会社のバスもあり、100人以上が並ぶ。

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 30㌔圏内に入った注意点は▽外で飲食を控える▽キノコなどに近づかない▽長袖、長ズボンなどとなる。常に半袖半ズボンの人もいたが、ガイドに注意する様子はなかった。

 きれいに舗装され、シラカバが両脇に生い茂る2車線道路を進み、午前11時半に25㌔圏内に入る。モニュメントがあり、30㌔圏内で誰も住んでいない廃村の名前が記された看板が並ぶ。96村あるそう。写真の奥でいちゃついているバカップルをとらえる。

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 食堂に寄る。アルコールも提供されていて、原発関係の作業員が普段利用しているようだ。

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 10㌔圏内へ

 午後12時10分、10㌔圏内のチェックポイントを通過する。事故後使われていない幼稚園に入る。ガイガーカウンターの警報がなるが、そのまま園内を見学する。ガイガーカウンターは8・73マイクロシーベルトを越える。骨組みがむき出しになったベッドが並び、ぼろぼろの人形が所々にある。ツアー客がカメラやスマートフォンで写真におさめる。

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 4号炉へ

 午後1時。5㌔圏内は工業地帯のような工場が見え始める。原発の近くを流れる静かな川を橋から見下ろすと、大きな魚とそれよりも大きな2メートルはゆうに超えるナマズが泳いでいた。放射能の影響で大きくなったのか、とつい考えてしまう。青空が広がる晴天で、静かに流れる川を気持ちよさそうに泳ぐナマズはなんとなく不気味だった。

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 少し歩くと、事故があった4号炉が見えてきた。石棺と呼ばれるシェルターに覆われているというが、建設途中の工場のようだった。すぐ横には太陽に照り付けられた新型シェルターが建設されている。4号炉と比べると、近代的だった。数年後にはシェルターをスライドさせて、石棺ごとすっぽり覆ってしまう。その後、石棺を取り壊すという。

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 4号炉の目の鼻の先。4号炉をバックに、ガイガーカウンター手にしたツアー客が記念写真を撮っていた。モニュメントの前では、グループで写真を撮る人もおり、負の遺産というよりも、楽しい観光地にきている気持ちになる。写真を撮る人の横を多くの原発作業員が通り、その近くで休憩し談笑していた。このとき10数台のガイガーカウンターの警報が鳴りっぱなしでとてもうるさかったが、誰も気にする様子はなかった。

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 後編は原発に一番に近い村・プリピャチと、ツアーの感想。

予習編、後編はこちら。

 

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