元新聞記者の「世界道中、旅の途中」

元 新聞記者 世界一周旅記録

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【ギリシャ】子どもの金がじゃらじゃら鳴った

 海外に出ると、日本では見かけないような本格的な物乞いを見掛けたり、思わぬ差別の現場に出くわすことが珍しくない。それを目撃することが「海外に行って価値観が変わった体験」とかなんとか、いう人もいる。

 価値観が変わったっていう表現はお客様っぽくて好きじゃないけど、日本では見られないむき出しの現実みたいなものが垣間見られるのも確かで、そういうシーンに出くわせば、なるべく心にとめておこうと思っている。そんな場面をギリシャアテネで一つ。

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【海外文学】必読小説9選。おすすめランキング

 海外文学は難しい。文章もちょっとかたいし、なにより名前がややこしい。アレクセイ・フョードロウィチ・カラマーゾフって覚えれるわけないやん。そういうわけで途中で断念してしまう人も多いのでは。しかし日本文学だけ読んでて数多ある海外作品に手を付けないのはもったいなさすぎる。

 

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フランクル【夜と霧】を読んで。アウシュビッツ訪問から一週間

 アウシュビッツ強制収容所を訪れた直後に読み始めたヴィクトール・E・フランクルの「夜と霧」を読み終えた。思っていた本と全然違った。ホロコーストについて記述した本なので、強制収容所の凄惨な描写が中心だと思いきや、人に対する優しくも厳しいメッセージにあふれた本だった。

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【チェコ】「変身」のフランツカフカのルーツを辿る。プラハにて

 「ある朝、グレゴール・ザムザが夢から覚めると、自分がベットの上で一匹の巨大な毒虫になっていることに気付いた」。フランツ・カフカにぴんと来なくても、代表作の「変身」のこの書き出しを知らない人はいないでしょう。せっかく立ち寄ったので、カフカ出身の地チェコプラハで足跡を辿った。

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【ポーランド】アウシュビッツ収容所。今の時代にできること

 7月末、相模原市の障害者施設で殺傷事件を起こした容疑者は、ナチス・ドイツの思想を受けたという。「恐ろしい考え」と切り捨てたらそこでおしまいだが、「障害者は生きる価値がない」という優生思想は、70年以上前の時代特有のものでなく、弱い心を持ってしまったら誰しも持ちかねないと思う。特定の人間に対し「生きる価値なし」の思想を徹底的に押し通したアウシュビッツ収容所を訪れた。

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